おはようございます。ブルです。
私はHSPを診断テストによって知ることができたのですが、その診断項目(48個)の元となっているのが、提唱者が考案したHSPの原理といえるDOES(ダズ)になります。
このDOESはそれぞれの頭文字から4つの性質で成り立っています。
・Depth of processing(処理の深さ)
・Overstimulated(刺激を受けやすい)
・Emotional reactivity and high Empathy(感情的反応性・高度な共感性)
・Sensitivity to Subtle stimuli(些細な刺激に対する感受性)
HSPはこの4つすべてを持っているといわれているため、逆にいえばどれか一つでもあてはまらない場合はHSPではないといえます。
今回は、HSPの根源ともいえるDOESの4つの性質については難しい言葉で説明がなされているため、なるべくわかりやすく考察しました。
Depth of processing(処理の深さ)

HSPは感覚データを通常よりはるかに深く、かつ徹底的に処理しているが、それは神経システムにおける生物学的な差異によるものである
ハイリー・センシティブ・パーソン – Wikipedia
まずひとつめは、DOSEの頭文字の性質「処理の深さ」です。
「感覚データ」「神経システム」「生物学的」と難しい言葉が並びますね。
なかでも神経システムってなに?と思ったので調べてみました。
この分野では、神経科学者は異なる神経回路がどのようにして感覚情報を分析し、外的環境を認識し、意思決定を行い、運動を実行するかを研究している。
システム神経科学 – Wikipedia
私も難しい話はわかりませんが、神経システムについて上記を見たところわかったことが2つあります。
・神経回路は人によって異なる
・行動を実行するまでの過程で神経回路が働く
この神経回路の働きのひとつが感覚データの処理であり、それが生物学的に非HSPと比べてはるかに深く徹底的に行われているということです。
簡単に言うと、HSPは行動を起こすまでに神経回路が機能しすぎる傾向にあります。
対照的な例で考えるとわかりやすいかもしれません。
「無神経」という言葉を人に対して使うことがありますが、この言葉には物事の感じ方が鈍い、人の気持ちを考えないといった意味があり、神経回路の働きが遅く、弱いことがうかがえます。
つまりHSPは無神経の真逆に位置しているため、物事の感じ方が速く鋭く、人の気持ちを考えすぎるのです。
Overstimulated(刺激を受けやすい)

感覚的に敏感である。五感や、人の感情や雰囲気から自身の内部に入り込まれ受ける刺激が非HSPに比べ強い。何に対して敏感かは個人差がある。心身ともに疲れやすく、不機嫌や体調不良などにつながりやすい。嫌なことだけでなく、楽しいことでも刺激が多すぎると疲労になる。
ハイリー・センシティブ・パーソン – Wikipedia
二つ目の性質は「刺激を受けやすい」です。
これはわかりやすいですね。
五感が鋭敏なため、外部からの刺激を強く感じるというものです。
例えば私の場合、
視覚:眩しい光がきつい(家電量販店など)
・テレビや映画で衝撃的なシーンが流れるとしばらく頭から離れない
聴覚:大きな音・声が苦手
・扉が大きな音でバタンと閉まる
・食器が大きな音を立てる
・バイクのアクセルをふかす音
・上司の怒鳴り声
嗅覚:強い香水の匂いなどで気分が悪くなったり、匂いがある限りそのことで頭がいっぱいになる
味覚:辛味、甘味、塩味、酸味、苦みの微妙な違いに敏感
触覚:痛み、暑さ寒さ、熱さ冷たさに弱い
・些細なケガでもその箇所が気になってしようがない
・魚の小骨でも気になりすぎる(秋刀魚とか)
・料理で火を使うとき、火傷を極度に恐れる
・夏の暑い時、冬の寒い時仕事を辞めたくなる(特に夏に辞めている傾向有)
このような感覚の強さから、ストレスが溜まりやすかったり、疲労する特徴があります。
Emotional reactivity and high Empathy(感情的反応性・高度な共感性)

神経細胞「ミラーニューロン」の活動が活発であることにより、共感力が高く感情移入しやすい。他者の問題を自身の問題として同一しやすい面もある。
ハイリー・センシティブ・パーソン – Wikipedia
三つ目の性質は、感情的反応性・高度な共感性です。
ミラーニューロンというまた難しいワードが出てきましたね。
まず「ミラー」は鏡なのでわかりますよね。
そして「ニューロン」は脳を構成する神経細胞のことです。
ニューロンの頭に「ミラー」とつくことで、他者の行動を見た時に、鏡(ミラー)で映したかのように自分自身もその行動を行っているかのような感覚に陥ることを指しています。
このミラーニューロンの活動が活発なHSPは、相手のその時の感情や気持ちがまるで自分に宿ったようになるのです。
相手が楽しそうにしていれば自分も楽しいですし、とりわけ悲しみ・苦しみの感情を察知した場合は同様にツラくなることでしょう。
Sensitivity to Subtle stimuli(些細な刺激に対する感受性)

人や環境における小さな変化や、細かい意図に気づきやすい。無意識的あるいは半無意識的に環境内の些細な事柄を処理できる能力から、しばしばHSPは「ギフテッド」や「第六感」を持っているように見えることもある。
ハイリー・センシティブ・パーソン – Wikipedia
最後4つ目は、些細な刺激に対する感受性です。
完結に言ってしまうと、勘が鋭いともいえるでしょう。私の場合は物よりも人の小さな変化にきづきやすいです。
例えば仕事の場面において、
・AさんとBさんは今日ギクシャクしているな
・CさんとDさんはたぶん付き合ってるな
・EさんはFさんのことを嫌っているな
・GさんはHさんのこと好きに違いない
・上司は今日機嫌が悪いな
こういった推測というのがすぐに思い当たり、当たっていることが多いです。
本人たちが隠そうと努力しているものであったとしても、HSPの目を欺くことは難しそうです。
二番目の頭文字「O」は、五感が鋭敏で「刺激を受けやすい」というものでした。
そして更にその刺激に対する感受性が強いというわけです。
これだけ見てもHSPは相当に繊細であることがわかります。
DOESを知って楽になるおすすめの思考法
DOESの意味を理解することで、日常で起こる事柄において、この場面では「今DOESの「S」が作用しているな。今日は「O」がひどく作用しているな」などと考えることが多くなりました。
これが何に役立っているかというと、気持ちを取り乱しそうになる場面において、DOESを思い浮かべることで少し冷静さを取り戻すことができるようになったことです。
「これはHSPの気質のせいだからたいしたことはない。そんなに気に病む必要はないんだ」と自分を安心させるのです。
日々HSPの気質で悩まされている方は、ぜひこの思考法を取り入れられてみることをおすすめします。
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