こんばんは、ブルです。
私はテレアポの仕事を過去3年ほど経験したことがあり、アポ業務に加えアポインターの管理業務も行っていました。
今回は、のべ50人ほどのアポインターを身近で見てきた中で、アポが取れない人の特徴や傾向が分かったのでまとめてみました。
アポが取れない人の6つの特徴
私のいた会社では、アポ実績に応じて3段階にランク分けがなされていました。
通常レベル、中レベル、私はギリギリ上レベルに入ることができていました。
上レベルの中でも幅があり、私は「上の下」といったところでして、「上の上」にいるような人はまさに雲の上の人のような存在でした。
一方で、なかなかアポが取れないという人たちが半分を占めていたわけです。
まずはこのアポが取れない人たちの特徴について見ていきたいと思います。
普通の人はアポが取れにくい
普通の人って何よ?と思われるかもしれませんが、そのままです。
トークスキルも普通、トーク内容も普通、つまり特徴がないということです。
アポの取れない人がアポを取れる人のことを、「あの人は別格だから」「あの人は宇宙人だから」と裏で言っているのを耳にすることがあります。
まさにそこなんです。
アポが取れる人を「宇宙人」などと形容しているということは、自分は普通だからアポが取れないと言っているようなものです。
仮に自分が営業電話の受け手になった時、普通の人が普通のトークで話しかけてきても、「あ、営業電話か」といって早々に切ってしまうのではないでしょうか。
逆に、普通の人よりも低い声でぼそぼそとしゃべる人のほうが、受け手からすると「なんなんだこの人は、いつもと違うぞ」と話を聞いてもらい、アポが取れたりするのです。
声が普通の人
テレアポ業務は実際に人と会って話す営業とは違い、受話器ごしに「声」を届けることしかできません。
勝負できる要素が「声」しかない上に、電話をかけて10秒で切られることも珍しくありません。
そういった過酷な状況下で、普通の声で話しても大抵の場合すぐに断られるでしょう。
でも考えてみてください。
突然かかってきた営業電話の相手が、甲高い特徴のある声のジャパネットたかた元社長の高田さんだったとしたら、とりあえず最後まで話を聞いてみようという気になるのではないでしょうか。
営業用に作った声
コテコテのアポインター声ってなんとなくわかりますでしょうか。
コールセンターなどでよく耳にする声。ちょっと声が上ずった感じで、地声を捨てて話している人たちのことです。
これを良かれと思ってやっている人が多いのですが、この「The アポ電声」の人口が多いせいで、営業電話とはこういうものだというベースが作り上げられ、受け手からすると瞬時に営業電話と認知され、もはや断る対象でしかなくなるのです。
さきほど「普通の声」の人がアポが取れないとお話ししたように、逆に作っていない地声で話している人のほうがアポがたくさん取れていたのを覚えています。
会話のテンポが一定の人
電話という声しか入ってこない状況で同じテンポで話をされると、機械がしゃべっているかのように思えて、内容が頭に入ってきにくいです。
ましてやトークマニュアルを読み上げているような人であればなおのことです。
ゆっくりすぎてもイライラしますし、早口であれば何を言っているのか理解が追い付きません。
緩急のない会話は聞き手にとって無機質で退屈なものです。
断られたらすぐに電話を切る人
電話の受け手からすると、「営業電話=断ったらすぐに相手が引き下がる」と思っている人が多いです。
そのため、断り文句を真に受けて毎回こちらから電話を切っていては、いつまでたってもアポは取れません。
アポ電は断られるのが当たり前です。相手の一回目の断りはただの挨拶とみなしましょう。
あまりしつこくしてクレームになってはいけませんので、断り文句がきたら何事もなかったかのように一回だけアウトを返すことをおすすめします。
トークマニュアル通りにしか話さない人
万人向けに作られているトークマニュアルは、読み手を機械的にさせます。
マニュアルを読んで電話しているな、というのが受け手からするとばればれです。
トークマニュアルに神経がいきすぎているせいで、臨機応変な対応や、予想だにしていないアウトが返ってきた時に混乱してしまい、アポ取得機会の損失につながるのです。
理想はトークマニュアル通りに話すのではなく、要点だけおさえた上で自分のトークに変換すべきです。
アポが取れる人の特徴!二つのタイプが存在
逆にアポがたくさん入る優秀な人たちというのは平均月給で60万くらい稼いでおり、中には月収100万円プレイヤーもいました。
取ったアポを回る営業マンよりはるかに稼いでいるような人たちです。
そんな神がかっているアポインターたちが私の身近に4人おりました。
その人たちのそばでずっとトークを聞いたり仕事ぶりを見てきたわけですが、できるアポインターは大きく二つのタイプに分かれていました。
架電件数が圧倒的なタイプ
いわゆる「数うちゃあたる」というものです。
買わないと当たらない宝くじと同じで、アポも電話しないと取れません。
これは単純な原理ではありますが、これを愚直にも実行できる人、こういう人は本当に強いです。
私のいた会社では電話する先を自分で自由にネットで探して架電するスタイルだったのですが、私が尊敬していたこの「打電タイプ」の人は、「今」電話で話している相手がいる最中に、次の電話先を探しているという人でした。
電話が終わった瞬間、先ほどの電話中に探していた相手のところに即かけていました。
そして更にすごいのが、それを一日8時間ぶっ通しでやりきるストイックさをも持ち合わせていたことです。
アウトは必ず食い下がる
打電に加え特徴的だったのが、断り文句に対してすぐあきらめて電話を終わらせるのではなく、必ずアウトを返していました。
アウトというのは向こうが言ってくる断り文句のことです。
- なんでそう思われるんですか?
- 今までやったことあるんですか?
- 話も聞いてないのになんで決めつけられるんですか?
- 話聞いてみてからそういうこと(断り文句)は言ってくださいよ。
- お忙しいんですね。一時間後にあらためていいですか?
普通であれば断られたらすぐ引き下がるという人が多いと思いますが、その人は必ず上記のように食い下がっていました。
断れば引き下がるだろうと思っていた相手も、食い下がられたことに対して面喰い、普通ではアポれないような人たちをばんばんアポることができていたのです。
1日電話して1件もアポが取れない通常レベルの人もいる中、この尊敬する人は多い時だと一日10件近いアポを生産していました。
しかし、その人が特別器用な人だったとは私は思っていません。
トークマニュアルを完全に自分の中で記憶していれば、あとは根気があれば実行できるのです。
電話件数は少ないがトーク力があるタイプ
私が尊敬する4人のアポインターのうち、3人はこのタイプでした。
このタイプはとにかく器用な人たちです。
電話をかける先を探す際の嗅覚も優れていますし、一回一回のトークをじっくり練って全力投球で中身の濃い会話を繰り広げます。
そのため、先ほどの打点タイプと比べると、架電件数は10分の1以下だったように記憶しています。
トーク力という点では、褒め上手だったり、相手の懐に入り込むところがすごかったですね。
褒めるのは上級者向けで、お世辞が見え見えな褒め言葉はかえって逆効果です。
顔が見えない相手を自然に褒めるってなかなかできることではありません。
抑揚のつけ方、緩急のつけ方、電話なのに顔を見て話しているかのような、そんな引き込まれるトークの仕方ができる人たちでした。
その3人の中でも特に尊敬していた人は、なんとアポ段階で口頭受注をもらえる人でした。
営業が現場に行ったら契約書を書いてもらうだけで終了というやつです。
他のエピソードでは、アポで営業が受注した案件のはずなのに、受注客から営業あてではなくアポインターあてに相談の電話がくるほどの信頼を電話だけで勝ち得ていたというケースもありました。
どちらのタイプがアポインターとして成功したか
たくさんアポを取得することができる「打電タイプ」と神がかったトーク力と器用さでアポを取る「トーク上手タイプ」を紹介しましたが、結論どちらがアポインターとして成功したかお伝えします。
それは、前者の「打電タイプ」でした。
この打電タイプのすごいところは、断られ続けようがめげないメンタルと、ぶっ通しで電話しつづけられるストイックさを持ち合わせ、それを1ヶ月、1年と一切ブレることなく続けられる人でした。
この例に挙げた人は、普通の人よりたくさん電話するよというくらいのレベルとはかけ離れていました。
周囲から「アポ生産マシーン」とか「ロボット」とか呼ばれていたことからも想像がつくと思います。
アポ取得本数の安定感から給料も高い水準をずっとキープでき、後者のタイプよりも総じて給料は高い結果となったのです。
一方後者の「器用タイプ」は電話件数が打電タイプと比べると圧倒的に少ないため、読みが外れた時や、せっかくトークを準備したのに予想外の反応が返ってきたりした時はアポが伸びず、安定感がありませんでした。
メンタルも「打電タイプ」と比べると弱く、調子がいい時はアポがたくさん取れるのですが、調子が悪い時はあまりアポが入らないといったブレが生じやすい人たちでした。
自分はどちらのタイプかを見極める
テレアポで稼ぎたい、アポをたくさん取りたいと思っている人は、このどちらかのタイプを目指すといいでしょう。
打電タイプに求められるのはとにかくメンタルです。
周りがそんなに真面目に電話していない中でも受話器を握りしめ、断られながらも必死に電話し続けられるかどうかです。
そんな鋼のような精神力がある人にとっては、打電タイプがおすすめかもしれません。
一方トーク上手タイプの場合は、精神力を技術力でカバーする形となります。
当然技術が必要なわけですから、努力や経験が求められることでしょう。
ちなみに、この両タイプを兼ね備えている、実行できているという人は100人くらいいたアポインターの中に残念ながら一人もいませんでした。
どちらかのタイプにちゃんと分かれていましたね。
早く稼げるようになるには打電タイプがおすすめ
一番稼いでいた打電タイプの話をしましたが、彼はもともとはそんなにアポが取れる人ではありませんでした。
上司に勤務態度の悪さを注意されたことをきっかけにスイッチが入り、テレアポ部隊のぶっちぎりの頂点へたどり着いたのです。
え?たったそれだけの理由で?と思われるかもしれませんが事実です。それ以降明らかに彼は変わりました。
つまり何が言いたいかというと、トークがお世辞にも上手だと言えない人が上司に怒られたからといって急に話し上手になることはありません。
ですから、テレアポで稼ぎたいと思っているならこの打電タイプが稼げる近道になるということです。
まとめ
テレアポは電話で話すだけだから楽だろうと思って入った結果、実は「声」だけしか使える武器がない上級者向けの仕事であることを後で気づき、成果をあげられないまま辞めていくという人が多い職種だと私は思っています。
アポを取るコツは、いかに相手に営業電話と思わせないか、というものです。
電話件数は誰にも負けないのにアポが取れないと悩んでいる人は、まずはトークマニュアルを見ずに地声で話してみられることをおすすめします。
前より長く話せるようになったな、相手の反応が変わってきたなと実感できるようになれば、アポがコンスタントに取れるようになるのもそう遠くはないでしょう。
「バカの一つ覚え」という言葉はよく聞きますが、この打電タイプのスーパーアポインターに出会ってからは、この馬鹿の一つ覚えがどれほど大変なことか思い知らされました。
私には到底真似できませんでした。
そこにはプライドが邪魔をしたり、集中力や体力、負けん気が足りなかったのかもしれません。
でも、彼が実践していた「バカの一つ覚えのよう」にひたすら電話すれば、アポがたくさん取れるようになる日もそう遠くはないでしょう。
テレアポの神と呼ばれていた打電タイプの彼になれるかどうかは、あなた次第です。
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