こんばんは、ブルです。
かれこれ10年以上サラリーマンをやっておりますが、HSPを自覚している私は「HSPはそもそも会社勤めが向かないんじゃないか」と最近考えるようになりました。
今回は、HSPが会社員としての成功が難しいといえる理由について考察してみました。
HSPが会社員として成功を収めることは不可能ではない
タイトルだけ見ると、HSPの能力が低いだとか、将来出世できないなどの誤解を招いてしまってはいけないのではじめに言っておきます。
HSPでもサラリーマンとして出世することは可能です。
ただ、それが普通の人と比べて困難だったり、時間がかかるかもしれないということです。
では、HSPが持つ気質や特性などに基づいて、なぜ会社勤めでの成功が難しいかという理由をあげていきましょう。
自己主張が苦手
HSPは頭の中でいろんな思考が駆け巡るものの、考えをまとめて声に出して発信することが苦手です。
実際私を含め、紙に書き出したりメールやSNSなら上手に考えを吐き出せるのに、というHSPさんを多く見かけてきました。
会社において自己主張が必要な場面とはどんなものがあるでしょうか。
- 朝礼、夕礼(終礼)で意気込みや意見を述べる
- ミーティングでの意見交換やプレゼンテーション
- 客先での営業
- 社内営業
上記例を挙げましたが、この中でもとりわけ目上の人(社内外問わず)に対しての主張が苦手です。
ですからこれらが苦手でうまくできない場合、上司からは仕事に対する熱意や意欲を疑われてしまったり、積極性がない人間として捉えられるかもしれません。
昇進の対象を一人選ばないといけないとして、うまく主張ができないAさんと、上記にあげた場面を器用にこなせる同僚Bさんがいたとしたら、上司はどちらを上にあげるでしょうか。
言うまでもなく、Bさんでしょう。
成績や仕事ぶりは自分のほうがいいはずなのに、普段から上司と円滑なコミュニケーションを取っているような社内営業がうまい他の同僚が自分よりも昇格するということも珍しくありません。
ホウレンソウが遅い
報告・連絡・相談の「ほうれんそう」が大事とよく言われますが、この当たり前の行為がHSPにとってみると難しく感じることがあります。
ホウレンソウは会社という組織に属する以上基本的な行動といえますが、HSPは思考が深く、行動する前に頭の中でいろいろ考えてしまうため、普通の人と比べてホウレンソウまでに時間がかかったり、そもそもホウレンソウを行わないこともあります。
実際ホウレンソウが必要な場面においてどのような思考が働くか例を挙げてみます。
- この内容をどういう風に上司に報告しようか⇒ダメ出しされたらどうしよう
- この資料で本当に大丈夫かな⇒上司(客先)は納得してくれるだろうか
- お客さんに連絡が必要だけどこの内容で理解してもらえるかな⇒もっと良い伝え方があるのでは?
- 相談したいけど忙しそうだな⇒貴重な時間を奪ってしまうな⇒嫌われないかな
これらの背景にあるのは、行動を取ることによって反応に対する不安や恐れです。
このホウレンソウを怠ることのリスクは様々あります。
「報告」ができないとどうなるか
「報告」は社内間で行うことが多いでしょう。
小さいミスを犯して報告せずにいた場合、結果として大きいミスにまで成長してしまったという話を聞いたことはないでしょうか。
ミスに気付いた時点ですぐに報告していればここまで大きな騒ぎにはなっていなかった、という事例は多いです。
また報告がおろそかになることにより、周囲との連携が取れず、チームで進めているプロジェクトが思うように進まないことがあります。
「連絡」しないとどうなるか
「連絡」は社外で行われることが多いかもしれません。
連絡することをお客様と約束しているケースや、お客様からのお問い合わせに回答するため連絡が必要な場合もあるでしょう。
放っておいたら得意先や営業先からの信頼を失い、最終的に契約解除に至ることもあります。
「相談」しないとどうなるか
仕事がわからない時、わからないまま仕事を進めて失敗してしまったり、自分で解決しようとして結果時間がかかってしまったという経験はおありではないでしょうか。
事前に「相談」していれば何の問題も起こらずにスムーズに仕事が進んだと思えることは多いです。
会社組織の強みというのは、周りにすぐに相談ができる環境があるという点です。
ですから相談ができない=成長が遅くなるといえます。
周囲の目を気にしすぎる
周りから見られていると感じると、作業に集中できなかったり、思考がそれることが往々にしてあります。
私の場合、自席の後ろを上司や同僚が通るだけで、作業しているパソコンの画面を別のものに切り替えたり、その度に注意力が散漫になってしまうことがあります。
HSPはどこか自意識過剰なところがあるのかもしれません。
その背景には、恥ずかしさや、何か言われるのではないだろうか、周囲は自分をどう思っているだろうなどという思考があります。
マルチタスクが苦手
「考えるよりも手を動かせ」とはよくいいますが、HSPはこれが苦手です。
思考がとめどなくあふれてくるHSPは、しなければいけない作業がたくさんあった場合、イライラが増したり軽いパニックが起こります。
頭の中で数あるタスクをどのようにこなそうか考えることはできるのですが、あっちのタスクはこうやって解決しよう、こっちのタスクはこうしようなどと考えが飛びやすく、ふたを開けてみると全然タスクが片付いていなかったなんてこともあります。
やらなければいけないことがたくさんあるなら優先順位をつけて、順位に基づいて一個一個集中して取り組んでいけば済むと頭では理解しているのですが、マルチタスクを柔軟にこなせる人と比べるとどうしても作業が遅くなりがちです。
競争心がない
HSPは平和主義の人が多く、他人との争いを好みません。
そのため、会社で役職ポストのポジションが空いた時に自ら手を挙げたり、同僚を出し抜いてまで偉くなってやろうという野心が普通の人に比べて少ないように思えます。
自分が同僚より偉くなることで今までの良好な関係が崩れるのなら自分は今のままでいいとか、むしろ同僚に地位を譲ったりすることもあるかもしれません。
当然給料はたくさんいただけるに越したことはないですから、出世願望がまったくないというわけではありません。
しかし、昇進に伴う重たい責任、プレッシャーや面倒を見る部下のことなどを考えると、前のめりではなくなってしまいます。
プライドが高い
HSPさんの多くが自覚している「プライドの高さ」も、成長の妨げになっているかもしれません。
プライドが高いと、周囲に協力を仰いだり、知識を乞うことに抵抗を覚えます。
逆に素直な人は周りに助けを求めることで業務がスムーズに進んだり、わからないことを素直に聞くことで効率的に自分を成長させることができます。
特に会社は組織ですから、協調性がある人、且つ仕事のできる人がどんどんのぼりつめていきます。
自分はプライドが高いかも…と思った方は下記の記事も参考にしてみてください。
成功は良くも悪くも周囲の環境に左右される
これまでで5つの成功できない理由について挙げてみましたが、それらの背景にあるのが「行動を取ることによって起こる反応への不安や恐れ」からくるものだと私は思っています。
つまり、HSPの会社での成功や成長は職場環境や関わる人間に左右されるといえます。
現に私も自分史上一番だと思っていた上司のもとで働いていたとき、わずか1年で1個役職が上がったことがあります。
ただなかなかそういう人に巡り合えるというのは稀ですよね。
じゃあ会社員が無理ならどうすればいいのかと思われるかもしれません。
そこは別記事で少し触れているのでご覧ください。
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